


長崎市中心市街地にサッカースタジアムを核としたエンターティメント空間が出来ていると聞いて一度訪ねてみたいと思っていたら、この度そのチャンスが来た。迷わずに長崎に行くことにした。
長崎スタジアムシティに到着すると、運営会社の方から、スタジアム建設の「経緯」や「経営・運営」等についての説明を受けた。全て圧倒される話ばかりであった。
まず、驚くべきは約40万人の長崎市のど真ん中に「2万人収容のサッカースタジアムを中心に、6千席のアリーナ、ホテル、約75店舗が入る商業施設、オフィスなど」がもう既に出来ていることであった。簡単に竣工までの経緯をお伝えする。現在長崎スタジアムシティとなっている三菱重工業幸町工場跡地の現場視察されたのが2017年7月。その1年3カ月後の2018年10月に視察した幸町工場跡地 を購入。2020年 12月に長崎スタジアムシティ基本計画を策定。2022年 6月起工式。2024年 9月竣工式。僅か7年2カ月でカタチになっている。民間であるからこそこの速さで実現が出来たのかもしれない。ただ、民間だから早かった訳でもないことも説明から感じた。事業者の根底にふるさと愛(長崎愛)があったからこそ全てを投入し、完成できたのだとのエピソードを幾つか聞いた。
その一つを紹介する。長崎に会社を置いていて若者女性たちが長崎県外に出て行く数が増える一方である状況を見ていて何とかせねばとの思いが湧き起こってここに至っているという話があった。そして、現在、若者女性の積極的雇用にも取り組んでいると話を続けられた。長崎の魅力づくりに留まらずに、ジャパネットグループ全体で雇用にも注力しているというのだ。その従業員数は何と5,200名強(正社員は約1,600名)である。岡山県庁知事部局よりも多い。また、その雇用の内容にも気を使われている部分が多くあった。まず、長崎スタジアムシティ内のホテルのレストランのシェフらも社員にしている。また、ジャパネットたかたでは約40人を異動で長崎勤務にしている。ビジネスの成功だけを目指しているのではないのだ。サッカースタジアムをまちづくりの核にしながら、持続可能なまちづくりに挑戦しているのである。
エピソードについてはここまでとする。次に、投資を回収できるのかという点に報告する。説明では35年で回収するとのことであった。年間売上高からして、大きな挑戦と感じる。
現在、どの地方都市とも人口減少の真只中である。今回の場合、民間企業が先頭に立って地方創生を行っている様に受け止める。この挑戦が成功することを心からお祈りする。そして、今、岡山県において新スタジアムの件が県政の論点になっている。今回、長崎に来てみて、私たちのまちをどうするのかというビジョンを持って事業に当る大切さを教えられた。
岡山県の県民所得が全国44位になっているというようなこともあって岡山県の将来ビジョンの再構築が必要であると考えていたが、スポーツが持つエネルギーをまちづくりに取り込んでいる長崎を見て、再構築だけでは駄目であると感じた。ビジョン作りにはその実現のためのアクションプランも必要である。セットにしたものを是非とも作り上げたいものである。
太田 正孝
選挙区:岡山市北区・加賀郡

